東京医科歯科大学技友会 Dental Technology Alumni Association, Tokyo Medical and Dental University
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◇ 国立大学法人東京医科歯科大学歯科技工教育75周年記念大会
  講演抄録

歯科医学教育のグローバル化と歯科技工士教育
江藤 一洋
近未来の歯科技工教育の多様化
仁科 匡生
電子情報技術が変える歯科技工革命
牧野  新
本学における歯科技工士教育の現状
石綿  勝
優れた歯科技工士は思考する習慣から誕生する
野村 順雄
“情熱と自信” PASSION AND CONFIDENCE
河辺 康彦
タフツ大学歯学部補綴科インストラクターの目で見るアメリカの歯科技工の実際
大石 幸男
障害者の歯科技工士教育
三好 博文
カナダの歯科技工所開設ライセンスを取得して
佐々木尚志
Canadian Dental Technicians License Board 委員から見た最新の歯科事情と21世紀の展望
伊藤布久美
医科・歯科業際分野の医療技工技術と国際交流
薄木 省三
ラボ経営と器材開発のノウハウ
鈴木 克彦
イタリアンファッションとデンタルアート
青嶋  仁
カナダ・アメリカにおける歯科技工所経営40年の軌跡
早川真佐緒
欧州の歯科技工事情
杉山  学
生命(いのち)にかかわる歯科医療
田中 朝見
歯学部附属病院歯科技工部の変遷
土平 和秀

 
歯科医学教育のグローバル化と歯科技工士教育
江藤 一洋(えとう かずひろ)
国立大学法人 東京医科歯科大学歯学部長

 日本の歯科大学・歯学部に共通な最低限の基準の設定とその基準を担保する評価システムの構築が急務であることが強く認識され、平成13年3月、歯学教育モデル・コア・カリキュラムと共用試験が誕生した。
 歯学教育モデル・コア・カリキュラムは日本のどの歯科大学、歯学部においても卒前の歯科医学教育として必須であると考えられる内容を精選したものである。その教育に充てる時間は教育時間全体の約6割を想定している。必須な部分の教育を歯科学生や国民に対して保証したうえで、さらに各大学の建学の精神や教育理念に基づいた個性輝く教育を残りの4割の時間を使って展開していくことが期待されている。歯学教育モデル・コア・カリキュラムは学習者の到達目標の形で表現されていることから、具体的で評価が可能であるという特徴を有しており、これに基づく全国共通試験として共用試験が考えられるようになったのである。また、卒前歯科医学教育の日本の基準として諸外国に提示できるものがもてたことで、世界の歯科医学教育の「コア・カリキュラム」が語られるとき、日本もその議論に加わり、これをリードできる用意ができたと考えてよい。
 グローバリゼーションとは何かといえば、今後あらゆる分野で出現するであろう国際基準である。その前段階として国内基準は必須である。日本の歯科医学教育が国際基準に照らして評価されるのは、そう遠い将来ではない。その時に日本の歯科医学教育がまずもっていなければならない国内基準を有していなければ、国際的にも国内社会からも、何を基準にしてレベルの向上を図るのかと、厳しい批判を受けることになり、歯学界に重大な信用失墜を招きかねない。このような事態の招来を未然に防ぐ意味が、この歯学教育モデル・コア・カリキュラムと共用試験にはある。
 さて、歯科技工士教育の今後の展望である。歯科技工技術に、コンピューター技術や生物材料の導入など、歯科技工技術の開発と修練は重要ではある。しかし近年、工業界においては日本の高度経済成長を支えた精緻精密精確である「物つくり」技術を、単なる伝承的技術にとどめておいてはならない。この「物つくり」技術を科学にしていくべきであるといわれている点に注目すべきである。
 本学歯科技工士学校は、その前身である歯科技工手養成科の設立趣旨、「診療能率の向上、歯科技工の進歩を目的として優れた技能を有する技工手を養成すること」を継承して、技術教育によって歴史は作られてきた。今ここで本歯科技工士学校が大学昇格を目指すのであれば、長年に渡り継承されてきた技術教育から歯科技工科学教育へと教育理念の転換を図ることが、まず第一ではなかろうか。新しい理念の確立こそ、歯科技工科学教育の未来を約束するものであろう。
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近未来の歯科技工教育の多様化
仁科 匡生(にしな ただお) 1965年卒業
神奈川歯科大学附属歯科技工専門学校

 21世紀、歯科技工は電子の新しいテクノロジーの時代である。
 それは人類が手にした第三の産業の米と言われるコンピュータの石(LSI)の発展により、今や、日本はIT時代に突入し、全ての産業の基幹となりつつある。世界の歯科技工界においても、欧米や日本など十数社から CAD/CAM マシンが市販され、確実に歯科技工 CAD/CAM 工学の時代に入っている。
 一方、GE(Global Environment)と国際的に地球規模環境が問われる中、医療においても生体環境が問われている。歯科においてもアレルギーやマクロ、マイクロの金属ガルバニック、審美性など、生体材料口腔環境が問題視されている。
 こうした問題から、ヨーロッパでは、オーラルバイオケアーとしてオールセラミックス(ジルコニア、アルミナなど)や純チタン、チタン合金など生体適合材料が用いられるが、こうした材料を加工するには、現在の機材や技術では、対応ができない状態にある。そのため、機械加工技術や電子ビーム加工技術などによる最先端技術が研究・開発されている。
 こうしたあらゆる分野での応用技術を必要とするなかで、求められる歯科技工士の育成には、カリキュラムなど教育の改革が求められている。とくに、コンピュータの知識、生体材料の知識、機械加工技術、歯科技工機器の電子化と開発研究と言ったことから、そのため、最も急がれるのはそうした新技術に即応した、理解しうる知識など歯科技工教育の見直しが必要である。
 そのため、現在の教育にさらに高等数学などの一般教育や専門基礎学科の充実、また生体マテリアルの技術革新・研究などが必要である。そして、またその教育年限の延長により、こうした高度の歯科技工科学教育の指導者を育成することが急務である。そこで歯科技工教育のあり方について私見を述べてみたい。
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電子情報技術が変える歯科技工革命
  ─情報共有の意義と方向性─
牧野 新(まきの しん) 1982年卒業 1984年修了
総合歯科医療研究所

 インターネットの普及開始から今年で10年が過ぎた。情報技術、IT(Information Technology)という言葉も認知され、それによって我々の生活や仕事は大きく変わろうとしている。IT 活用によって元気で安心、便利な国造りを目指した「e-Japan 戦略 II」がその基盤にあり、特に医療、住宅、食品、交通など身の回りへの浸透が目立っている。
 患者の診療履歴をデータベース化して、複数の病院で共有する。X線をはじめとする画像診断装置の画像データを電子カルテとともに蓄積することで、情報の即時取得も可能となり、EBM にも役立つ。また、企業間の受注・発注システムに IT を活用することで、作業の進捗状況の把握など工程管理、そして伝票処理までを行うことで納期の短縮化、コストダウンを実現している。食品におけるトレーサビリティは最近注目されているが、生産履歴を事細かに開示することが要求されており、無線を応用した IC タグ等の技術的な面の開発やサービスとしての成果に注目が集っている。インターネットの広がりは物流などを大きく効率化してきたが、公共機関におけるサービス向上にも大いに役立っており、交通機関の情報は携帯電話を利用していつでもどこでも見ることができるようになっている。
 さらに、IT の先進国アメリカではそのビジネス活用のトレンドは1990年代の機能拡張時代から一転してコスト削減へ方向転換しており、次の段階に入ってきているといえる。
 このような時代の流れの中で、歯科技工における電子情報技術の変革はどうであろうか。多くの歯科技工機器はデジタル化され、作業の安定化に貢献している。最近では CAD/CAM による歯科技工物の製作も実現してきた。インターネットを使った電子メールやホームページの活用、また、デジタルカメラの利用も最近普及してきているが、個々の努力によって活用が試みられているのが現状といえよう。
 そこで、これから多くの歯科技工士、歯科技工所が国民に良質な補綴物を提供するという責務を果たすに際し、何を実践していかなければならないかについて電子情報技術に関する観点から述べてみたいと思う。
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本学における歯科技工士教育の現状
   ─4年制大学の必要性─
石綿 勝(いしわた まさる) 1970年修了
国立大学法人 東京医科歯科大学歯学部附属歯科技工士学校

 本校は昭和4年に官制のもと技工手養成科として創設され、今年で75年を迎えるに至った。その間昭和27年に現在の本科が、昭和29年には実習科が設置され、今日まで歯科医療の一翼を担う歯科技工士を多数輩出、歯科技工界ならびに歯科技工教育方面で指導的な役割をなしてきた。
 21世紀を迎え高齢社会の到来とともに歯科修復物に対するニーズは質的、量的ともに高くなり、それらに関する新素材の開発、技術革新などが急速に進んでいる現在、幅広い視野を持ち高度な技能を備えた歯科技工士が強く求められている。しかし、現行の歯科技工士教育の授業内容は、厚生労働省の教授要綱に沿って実施されており、教養的な科目は英語のみであり、これに美術概論を加えても全体の授業時間数の2%に過ぎない。専修学校教育は専門分野のみを教育すればよいという考えであろうが、歯科技工士は知識・技術のみならず医療人としての人間性を高めることが必要であり、さらに日進月歩する歯科医療に対する歯科技工の発展のために独自な研究活動ができる人材を育成することが重要であると考える。このことは「学校教育法」のいわゆる、八十二条校から一条校へと教育体系を移行させる制度下にすることである。すなわち歯科技工教育は、現行の2年制専修学校での単なる技術者養成を中心とした「ものつくり」的なものではなく、生体に調和した修復装置を製作することができる能力、顎口腔の修復を通した健康のあり方についての深い学識を持ち、歯科分野の様々な変化に対応できる応用力を備えた高度な医療専門職としての教育が必要である。
 平成6年2月には議員立法により成立した歯科技工士法の第14条、「歯科技工士試験の受験資格」として「文部科学大臣指定の養成機関を卒業した者」の文言が追加されたことにより、4年制の学科を設置することが可能となった。このことは高度な専門知識と技術を習得する歯科技工士教育のなかで、教育者・研究者を養成するカリキュラムが組める事となる。他の医療職種をみても養成機関のその殆どが大学化されている状況にある中で、広く国民の歯科医療に貢献するための歯科技工士養成機関での4年制大学化の早期実現が望まれる。
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優れた歯科技工士は思考する習慣から誕生する
野村 順雄(のむら じゅんゆう) 1965年修了
東海歯科医療専門学校

 これまでの歯科理工学の実習は、材料の物性と歯科技工の基礎的な文法を、実験を通じて体験学習することが主な目的でした。言い換えれば知識と技能を学習する方法の一手段でした。このため全国の歯科理工学の実習書はほとんど同じような内容になりがちです。
 また実習書は毎年よく整備され、実験の注意事項のみならず、得られたデータを記入する枠や、レポートの作成様式まで事細かに書かれるようになってきました。
 このような実習のシステムは、初めて歯科材料を取り扱う学生にとっては、学習の負担が軽く、時間をかけずに基礎的な物性や材料の持つ特性を理解するという意味ではそれなりの価値と効果はあったと思います。しかし、このために教育にとって最も大切な学ぶことの喜びを奪っていたのではないでしょうか。論理的に思考することの好きなごく一部の学生を除いて、大多数の学生を歯科理工学嫌いにしてしまったのではないでしょうか。
 なぜなら、はじめから期待される結果を求める実験に興味が沸くことは断じてありえないからです。教師は、期待されたデータのみを求めています。これは思考する楽しみを学生から徹底的に奪った教育です。これではどんなに学生を叱咤激励しても勉学する意欲は湧き上がってきません。このような決められた通りの実験を行なう実習方法を続けるならば、単に歯科理工学という学科を嫌いにするという弊害だけではありません。将来にわたって、思考する習慣を持たない歯科技工士を養成することになります。
 歯科技工という職業は、いうまでもなく全て手作業で行なわれます。自動車を生産するような同じ作業の繰り返しではありません。個々のケースはすべて異なっています。つまり、手作りの技工物は全ての工程を思考しながら作ったか否かによって価値がかわります。
 歯科技工士学校の教育期間は2年間しかありません。この短い期間に何を教えるかについては議論され始めました。もちろん歯科技工の基礎学習には繰り返しの訓練は必要不可欠です。しかし、応用技術の訓練は実社会に出ても獲得することは出来ます。これに対して、思考する習慣は基礎教育とりわけ歯科理工学実習が最も適していると思います。ここに歯科理工学実習の最大の目的があります。
 演者は歯科理工学の実習をどのように東海歯科医療専門学校で行っているか、さらに学生が思考した過程の具体例をあげて、説明していきたいと思います。
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“情熱と自信” PASSION AND CONFIDENCE
河辺 康彦(かわべ やすひこ) 1988年修了
ORAL DESIGN BOSTON

 過去15年、何百人という歯科技工士と会う機会があった。私を含めてだが、世界中の歯科技工士が共存するアメリカ。その中で、日本の歯科技工教育がどの位置に存在するかは、疑いなく世界で一番であると言える自信と誇りがある。
 ただ、一つだけ劣る事は、卒業後の歯科技工士免許を維持のための講習制度が無いことである。アメリカでは、免許取得後、受講時間の足りない歯科技工士は、再度、免許を取り直す結果になる。それによって近代歯科材料、近代歯科技術の習得などにより一層歯科技工技術の発展を促すという狙いだ。
 日本でこの講習制度が導入され、さらに加えて4年制大学への昇格が達成されれば、間違いなく世界一の教育システムと断言できる。
 アメリカの歯科技工界には、二分化現象が存在する。それは、クオンティティー派とクオリティー派である。クオンティティー派とは、量産体制を取るラボであり、クオリティー派とは、ブティック形態を取るラボである。
 世界の歯科技工界が日本人に要求する人材とは、クオリティー派に対処出来るだけのスキルとロジックが身に付いていて、さらにパッションが存在する技術者が必要視されている。そんな環境を私達海外の人間が、若者達に提供することによって、私達の母校がより世界に高く評価され、認知される事につながると思う。
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タフツ大学歯学部補綴科インストラクターの目で見るアメリカの歯科技工の実際
大石 幸男(おおいし ゆきお) 1986年卒業 1988年修了
タフツ大学歯学部大学院歯科補綴

 21世紀を迎えテクノロジーをはじめ我々を取り巻く環境は目覚ましい変貌を遂げましたが、歯科界も決して例外ではありません。そんな中、今回は、アメリカでの歯科技工教育、歯科技工所そして我々歯科技工士を取り巻く環境を踏まえながら私の目でみたアメリカの歯科技工の実際を紹介したいと思います。
 歯科技工士学校は全米で50校ほどあり、州立の学校と私立の学校に分かれ、基本的には2年制ですが、4年制の学校もあります。歯科技工士免許制度については、日本では免許無しでは歯科技工士として歯科技工をすることは出来ませんが、国家試験制度のないここアメリカでは免許無しで歯科技工をすることが可能です(CDT 制度は在りますが歯科技工をするための取得義務はありません)。歯科技工所については個人のものから従業員1000人からなる大手のラボまであり、仕事内容に関しても日本での保険中心の歯科治療とは異なり、殆どが私費(保険制度の違いから)で、私の勤務する大学では、陶材焼付冠が中心でインプラントのからんだケースが半数近くを占めています、もちろんラミネートベニア、オールセラミッククラウン(プロセラ等)のケースも在ります。コマーシャルラボでもその傾向は同様で、日本でポピュラーな保険のインレー、クラウン、そして硬質レジン前装冠を見ることは殆どありません。
 文化、制度の違いを紹介しましたが、自分がそうであったように日本を離れ海外から日本を見つめ直してみるのも良い経験になると思います、今まで気が付かなかったこと、そして自分が見えて来ると思います、これからもっと多くの人々が海外に出て活躍することを欲します。終わりに、東京医科歯科大学歯科技工教育75周年を迎え、小川八郎会長をはじめ、技友会執行部、歯科技工士学校講師、技友会会員の皆様、そしてこれからの歯科技工界を支える歯科技工士学校の学生の皆様のますますのご健闘、ご活躍を祈ります。
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 障害者の歯科技工士教育
─障害者と共生を目指して─
三好 博文(みよし ひろふみ) 1969年卒業
国立大学法人 筑波大学附属聾学校 歯科技工科

 歯科技工法が制定された翌年の1956年(昭和31年)歯科技工士養成所指定規則が制定された。これに基づいて我々の母校を含む3施設が認可され、正式な歯科技工士教育が始まった。1963年(昭和38年) には全国7番目として大阪府立聾学校に世界初の聴覚障害者を対象とした歯科技工科が設置された。1971年には現筑波大学附属聾学校にも堺方式で東京医科歯科大学歯学部の全面協力で設置された。この詳細については今回発行の『技友55号』を御覧いただきたい。1981年(昭和56年)には北海道高等聾学校にも最後となった73番目の認可がおりた。
 我が国の法律では2001年7月まで聴覚障害者は殆どの医療職種で欠格事由に該当し免許を受けられなかった。例外として歯科技工士免許は取得可能で、目が見えない者以外の障害者が盛んに進出できた。一方では聴覚障害者には情報保障をしないと授業・実習内容が全く伝わらない。ここに聾学校歯科技工科の存在意義がある。この3聾学校出身歯科技工士は800名に達している。またあえて一般の歯科技工士学校に入学し勉学に苦労して卒業した聴覚障害歯科技工士は200名程度と推測している。
 演者は障害者手帳の交付を受けている下肢障害歯科技工士の実数については詳しくない。
 しかし全国の企業のなかでも極めて高い障害者雇用率(法定の6倍)で労働大臣賞を何度も受賞した和田精密歯研は全社をあげて全国障害者技能競技大会(アビリンピック)への推進運動を展開していたが、演者もこの運動に加わり1998年には競技の導入を果たした。よって種々の情報をここから得ている。今では障害者歯科技工士を活性化させる競技としてすっかり定着している。
 演者の勤務する聾学校は我が国最古の130年の歴史をもち、240年の歴史をもつフランス・パリ国立聾学校と昨年姉妹校の提携をした。なおこの両校には歯科技工科がある。またドイツには聴覚障害者を対象にした歯科技工士学校が2校あることを最近知った。
 どの国の歯科技工所を訪問しても必ずといってもよいほど障害者歯科技工士の活躍を目にする。障害は全くの個性と捉らえ相互によい影響を与える関係を構築し、共生を目指したい。一例を挙げるなら電車やバス内での文字情報、携帯電話のメール等は聴覚障害者に福音をもたらしたが、実は一般健常者にとっても大変便利で都合のよいものとなっている。よって障害者が便利であったり住みやすい社会は健常者にとっても同様な社会なのである。
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カナダの歯科技工所開設ライセンスを取得して
佐々木 尚志(ささき なおし) 1994年修了
Bay View Dental Laboratory

はじめに
 一般に北米では日本、ヨーロッパのように歯科技工士に関する資格が存在しないのではと言われているが、カナダでは Registered Dental Technician(以下 RDT)アメリカでは Certified Dental Technician(以下 CDT)という資格が存在する。これらの資格、試験制度について報告する。
受験準備
 自身が受験生となりカナダ国、ブリティシュコロンビア州の歯科技工士試験を受験する。実技試験の選択科目はセラミスト(陶材焼き付けの専門家)を選択した。始めに受験資格を調査した。次に受験資格の準備と出願をした。最後に学科と実技試験を受験した。これらの各段階で必要とされる書類や資格について分析しその結果をまとめた。
 受験資格を調査した結果、2年以上の正規歯科技工士教育、18ヶ月以上の実務経験、英語が公用語でない国からの移住者の場合は一定レベル(TOEFL では550点以上)の英語能力。二通の推薦状(うち一通は労使関係があった経営者)。日本で受けた歯科技工教育と資格に関する公正翻訳者による関係書類の英文化。
 学科試験は解剖、理工、歯冠修復、部分床、全部床、矯正そして関係法規。実技試験は上顎前歯部ポーセレン焼き付け単冠3本、下顎臼歯部3本キーウェイ付きゴールドブリッジ。作業は模型の分割、咬合器装着からポーセレンのグレーズ、フレームの研摩までの総ての工程を試験会場にて行う。
試験に合格して
 試験に関する資格審査から実技試験までの流れを分析するとそれらに費やされる時間と労力は膨大なものである。これを踏まえると、カナダの試験制度は歯科技工士としての基礎能力を評価するにとどまらず専門家としての総合的な能力を問うという意図を垣間見ることができる。カナダではこれらの試験に合格した者のみが自らを歯科技工士(Dental Technician)と呼ぶことが許され歯科技工所を開業できる権利を認められる。
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Canadian Dental Technicians License Board 委員から見た最新の歯科事情と21世紀の展望
─北アメリカは優秀な歯科技工士を求めている─
伊藤 布久美(いとう ふくみ)  1962年卒業 1965年修了
FUKUMI ITO SHANAHAN  1962年卒業 1965年修了
Shanto Dental Ceramics Ltd

 カナダは面積から見ると大国ですが、人口密度は低く、毎年20万人以上の移民を世界中から受け入れています。異文化を持った人々で構成されたモザイク社会のカナダは、グローバル世界の中で、将来の理想的な社会像と思われます。
 カナダに居住して35年になりました。国連の調査ではカナダのバンクーバーは世界の住みやすい都市番付けで数年間上位となっています。カナダのバンクーバーに住む人々の生活標準は高いと言われ、患者の歯科医師に対する要求度も厳しい状態です。患者、歯科医師、歯科技工士のコミュニケーションが一層大切になります。
 ちなみに歯科技工士の資格試験を受けるには、TOEFL 550点の英語能力試験に合格して始めて受験できます。この土地で歯科技工士として働けるのは、日本で受けた高度の教育が大きな成果を現しています。カナダの歯科関係者、歯科技工士、歯科医師、歯科衛生士、デンチャーリストはそれぞれ医療専門家として認められており、監理管轄は自身が行うように政府から義務づけられています。
 これは各組織の会員が年会費を納め、医療専門家の監理管轄を自分達で行います。その目的は、市民を保護することおよび専門家として身分が確立されます。教育制度も変わりつつあります。
 最近、審美歯科は美容歯科に移行するのではないかと,危惧されていますが、その一方、存在歯の削除をしないで欠損部を補綴するインプラントの利用が増加しています。骨の状態により植立方向が理想的でないがセメント・リテインではなくスクリュー・リテインにするには、どのように、修復するかについて報告します。美容、整形に対する関心が一段と強くなったこの頃、歯質の削除が少ないポーセレンラミネートベニアは審美の回復に最適です。製作法は、耐火模型使用、プレスセラミックス、フォイルテクニック等があり、審美を回復する目的に合った、結果が予測でき、操作が簡単な方法について述べたいと思います。
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医科・歯科業際分野の医療技工技術と国際交流
薄木 省三(うすき しょうぞう) 1974年卒業
防衛医科大学校病院 歯科口腔外科

 歯科技工で日々実践されている技術は、歯科の領域の補綴物製作のみならず、医科の領域の治療で必要とされている装置を製作するのにも、多いに貢献できる。
 歯科技工業務では、精密鋳造、精密鑞着、そして、研磨の技術が日常的に実践されており、数十ミクロンの精度で金属やプラスチックの形成が可能である。
 医科領域の補綴物は歯科の口腔域のものに比較して、大きさの面からみて同等か大型のものが多い。有名な格言の「小さなものに忠実なものは、大きなことにも忠実である」という言葉にたがわず、歯科技工技術の適用は、医科の補綴物に必要な適合度や研磨面を提供することができる。実際、古今、そして、洋の東西を問わず、医科・歯科業際例の代表ともいえる顎顔面補綴物の製作のほとんどは、歯科技工の技術をもつ者によって製作されている。
 今回は、医科と歯科の業際的な仕事として製作依頼を受けたどのような症例があるのか、またそれらに対して製作した補綴物製作の経験の一部を供覧するとともに、製作において工夫した点を紹介する。
 また、この分野における国際交流の場と、そこにおけるここ数年の傾向について報告する。
 本校で教育を受け歯科技工士としての資格を持った皆さんすべてが、すでに身に付けている、業際・国際的分野でも貢献し得る貴重なものとは何かを述べる。
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ラボ経営と器材開発のノウハウ
鈴木 克彦(すずき かつひこ) 1969年修了
株式会社 デントピア

 私は現在歯科技工所と歯科及び理工学関係で使用する機械類の開発・製造・販売をする二つの法人を経営しております。
 さて、本記念大会の発起人依頼があり、おおいに賛同し引き受け盛会になることを願っておりました。
 まもなく講演依頼があり私が話すようなことがあるかなと思いながらもいきさつ上引き受けることとしましたが、何を話そうかなと考えていたところ標記の内容でどうかと提案があり、そういえば私のような二足の草鞋をはいている OB もそんなにはいないようだし、もし将来そんなことをしたいと考えている同窓生がいれば多少は参考になるのではないかとこのテーマで話すこととしました。
 私が本校の実習科を修了したのが35年前。当時は外国へ行きたいと考えておりましたが諸般の事情により実家のある名古屋へ戻ることとしました。父親が小規模なラボをしておりそれを引き継ぐかたちでラボを経営することとなりセラミックを中心とするラボとして新たにスタートを切りました。
 そしてそれから15年ほどした頃ラボの経営もほぼ順調に行っておりましたが、ラボ内の設備などで必要に駆られ機械類の開発を始めることとなりました。
 もともと子供の頃からラジオやステレオあるいはテレビなどを作って遊んでおり、物作りは好きでしたし、化学関係の学校も出ておりましたので対応はし易い状況ではありました。本来は自社用ということで開発使用していたのですがしばらくすると友人・知人より欲しいとの要望が多くなり、また出入りの歯科材料店の社長なども非常に興味を持たれそれが商品化となって行くことのきっかけとなりました。
 最初はラボ内に機器事業セクションをつくり担当を一人決め私の直轄事業として行っておりましたがだんだん規模が大きくなっていったため別法人を作りそちらへ移行させ現在に至っております。
 ただラボの運営と機械開発の事業を一人で采配していくことは大変むづかしく、特に開発した商品を全国レベルで販売していくことは至難のわざと思えるような状況でした。
 本日はそれらに如何に対応してきたかの一部をお話し多少でも参考になれば幸いに思います。
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イタリアンファッションとデンタルアート
青嶋 仁(あおしま ひとし) 1974年修了
ペルーラ AOSHIMA

 上記演題は講演会企画委員からいただいた題名である。確かに筆者は世界各国に赴き講演やハンズオンコースを行っている。そのなかでもイタリアには20数回と最も多く行っているのでそれ故このような演題をいただいたものだと思う。
 さて、イタリアンファッションとデンタルアートとはいかなる関係があるのであろうか? これには筆者も答えがでない。
 しかし、イタリアを含むヨーロッパ諸国とアメリカ及び日本とは筆者の専門であるセラミックにおける審美補綴には大きな考え方の違いがある。
 筆者は現在日常的に行っているルイジアナ州立大学 Dr. Chiche との仕事を通し、イタリア、アメリカの審美補綴における考え方の違いを示したい。
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カナダ・アメリカにおける歯科技工所経営40年の軌跡
  ─日米における「歯」に対する意識の相違─
早川 真佐緒(はやかわ まさお) 1965年卒業
HAYAKAWA CERAMICS, INC.

 今、日本では小泉首相が「構造改革」を唱えておりますが、私は「意識改革」も必要ではないかと思っております。「意識の相違」を取り上げる理由として、10年程前に訪日した際、同期の木村忠史氏との会話の中で「今、私が University of Pacific の Dr. Larry Loos 教授によって説かれた咬合理論「One Centric Contact」(Minimum)(中心位ー点接触)のもとで咬合面形成をしているが、この理論がまだ日本に紹介されていないのなら紹介したい」旨を伝えた処、医歯薬出版の方を紹介され、後に原稿を送りました。その後、医歯薬の方から質問が二つあり(1)この理論が掲載された出版物の有無(2)写真が少ない。とのこと。(1)の件は当時、まだこの論文は出版されていない。(2)の件はイラストの方が見て解り易い。旨を返答しました。この原稿はボツになりました。何の理由も伝えられず疑問が残りました。3年前にロスで出版されている日本語情報誌の記事に「アメリカの友人が、日本で医薬品、器具のセールスに大学、病院、研究所等に行って製品の説明をすると、必ずその製品についての論文の有無を聞かれ、無いと言うと製品の使用をためらう」そうです。「論文が出ていないならなぜ自分が出そうとしないのか」と日本人の意識改革を訴えたそうです。その後2002年に田中耕一さんがノーベル賞を受賞されました。田中さんが開発に関わった「タンパク質分析器」は、はじめ国内では1台も売れず外国の研究機関が買い外国人の研究者によって「分析器」を使用して研究された論文が世に出たことで、タンパク質の分離に成功した田中さんが受賞された経緯がありました。この様に外国で評価されて、はじめて日本人が開発した物が“すばらしい”事だと知ったわけです。以上の様な事例がきっかけで意識について興味を持ったから、講演では「歯」に関係した話をしようと思います。
 U. S. A で生活している人達の「歯」に対する美意識は強く、患者は歯科医に対して自分の希望を強く要求をします。おのずから歯科医から技工士(製作物)に対しての要求も高くなります。一般的に「歯のきれいな事(歯列・色調)、手入れの良い事(ティース クリーン)は教養に比例する」と言われて久しく、歯の手入れ〔歯並び〕の悪い人は自己管理が充分出来ない人と思われる傾向にあり、面接等でマイナスの印象を与える要素になっております。この様な事をもう少し詳しく話させてもらいます。
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 欧州の歯科技工事情
─22年間の見聞より─
杉山 学(すぎやま まなぶ) 1976年卒業 1979年修了
株式会社 モリタ(J. Morita Europe GmbH)

 東京医科歯科大学歯科技工教育75周年おめでとうございます。
 1981年よりドイツにて歯科技工所その後歯科器材販売業に勤務しております。
 仕事柄、欧州の歯科技工業界そして折に触れ歯科技工士教育の現場に接する事があります。その度毎に我々が受ける事が出来た高度な教育に大きな誇りを感じております。我々は特にバランスの取れた基礎教育と高度な臨床実習により、短い2年間の教育期間でしたが多くの事を習得する事が出来たように思います。また更に実習科においては歯科技工士教育にて最も重要であろう患者さんの側に立ち、素晴らしい先生方から直にご指導戴いた事は何事にも代え難い経験であったと思い出しております。
 欧州では中世に遡る手工業の一員として歯科技工が存在しますが、その伝統が逆に足かせとなり、臨床実習が先行し基礎知識が付いて行かず、理想的な教育が行われているようには思えません。反面スウェーデンにおいては大学制度の中に組み入れた新しい歯科技工士教育が模索されていますが、これはまた臨床経験においての弊害があるようです。
 私どもが教育を受けた70年代に比べ、科学の発展はもちろん歯科にも多くの恩恵をもたらしています。インプラント術はその典型のひとつとしてあげる事が出来、その技法に関連してもチタン鋳造・電鋳・CAD/CAM・ジルコニア等と歯科技工士として知るべき新しい知識・技術が生み出されてきております。
 日本人歯科技工士は欧州にてその名声を高いものにしております。これは決してその指先の巧みさ、労働に対する謙虚な姿勢のみならず、その豊富な専門知識を備えている所以であろうと思われます。昔、卒業式で「東京医科歯科大学は歯科衛生をして、国民の健康を高める」と学校長から訓示があったように覚えていますが、今は日本のみならず世界の歯科技工界をリードする人材を育てるべく歯科技工士の教育体制を更に向上して行ってほしいと願っております。
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生命(いのち)にかかわる歯科医療
  ─歯科技工士の責任と将来─
田中 朝見(たなか あさみ) 1962年修了
テキサス大学医療科学センター歯学部

 歯科技工法が成立してすでに半世紀以上が経過している。にもかかわらず歯科技工士の社会的認知度は決して望ましい状態ではない。それは歯科技工士、歯科医師にとっても不幸な事である。最も不幸なのは患者さん(歯科医療の享受者)である。
 歯科技工士の学校教育期間は短すぎ、充分な知識を持たずに世に送り出された歯科技工士はどこで良質な歯科技工をする為の知識技能を習得したら良いのだろうか? 実社会はそれ程甘くなく、就職したら、ラボや歯科医院でも学校で教えるような充分な時間や経済力も無いのが実情である。2年間の歯科技工士学校の教育内容と臨床で必要とされる知識のギャップは個々が卒後教育セミナーや独学で埋めなければならない。しかし、歯科技工士は時間的、経済的に負担能力が不足で大多数は充分な学習が出来ないのが現実であろう。また、その様なシステムでは教育効果が低く、バラツキも大きい。
 歯科技工法が成立した当時の歯科医療の内容(今から見れば、歯科技工内容はやさしく知識量も少なかった)で進歩した現代の臨床歯科に対応する事は出来ない。歯科医療の真価が生命にも係わる医療として認識された時にこそ、歯科技工士の質の重要性が理解され、新たな心で教育の見直しをして行けるのではないかと思われます。
 演者は患者さんの精神的苦痛をやわらげる審美歯科の現状と癌疾患をも含めた慢性病治療に係わる歯科医療の重要性を臨床経験に基づいて話をさせて頂きます。
 今や医学と歯学の学際的協力が必要であり、歯科技工士の役割の重要性が浮上してくる事と思います。
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歯学部附属病院歯科技工部の変遷
土平 和秀(つちひら かずひで) 1972年修了
国立大学法人 東京医科歯科大学歯学部附属病院歯科技工部

 東京医科歯科大学は今年4月から独立行政法人へと移行し、名称が「国立大学法人 東京医科歯科大学」と改称され、組織・運営面から、また意識改革の点からも大きな節目を迎えようとしています。
 今回記念事業の一環としてポスターによる歯科技工部の変遷を報告するにあたり、当時50周年を迎えたころの歯科技工部と今日のそれを比較し変遷をたどることにより変化の内容がある程度捉えられるものと考え職員の協力を基に編集を行ってきました。当時は大きく分けて附属病院の院内技工ケースの遂行と歯科技工士学校の臨床実習指導ライターの派遣という二大業務が掲げられていましたが、今日では業務内容も多岐にわたり、発注される院内ケースも年毎に増加し、これらを消化するために十六名の職員が一丸となって対応しています。職員一人あたりの消化ケース数の増加もさることながら、今後増加の一途をたどるであろうケースに質と量のバランスを勘案してどのような方向に歯科技工部の方向性を示すことになるのか。今後の病院運営の中で歯科技工部をどう位置付けていくかという課題を抱え、大学当局の動きを見極めつつ方向性を決めていかねばなりません。
 現在に至る歯科技工部の業務内容の変遷について振り返ると同時に今後の歯科技工部の発展に向け考察してみたいと思います。すなわち我々歯科技工部に発注される技工物は、補綴科の各講座のその時々の研究成果とともに変化してきました。それら講座の研究と技工物に関連することについて述べてみたいと思います。次に歯科技工士学校の病院臨床実習における歯科技工教育という観点からも今回のテーマに沿ってポスターによる発表を試みたいと思います。
 その内容は臨床実習指導という観点から
1. 歯科技工士学校臨床実習指導ライターの派遣
2. 歯科技工部における病院研修生の指導
3. 筑波大学附属聾学校の夏季臨床実習病院見学
4. 歯学部臨床実習技工室への派遣
5. 歯科医師研修医技工室への派遣
 国際的な歯科技工技術の指導という面での寄与として
1. 近年JICAによるスリランカ国への歯学教育プロジェクトに人材派遣
2. 本学における外国人歯科技工士の技術教育の実施
 また、本来の歯科技工業務の遂行という見地より、そのケース数、ケース内容について歯科技工部の現在に至る移り変わりを報告してみたいと思います。
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